「フルーツチョコレートパフェ」を信じないでください

要約

 ウェブを検索してたまたま見つけたページに書いてある内容を無批判に受け入れてはいけません。

 僕は自己紹介のためにこのサイトを開設し、ひょっとして僕の文章が誰か知らない人のためになるかもしれないと思って検索エンジンからもアクセスできるようにしています。でも、僕が書いているのは個人的な感想、主観的な思いつき、あるいは自分にわからないことがあって必要な範囲で調べた結果でしかありません。

 この文章を読んだ人に自意識過剰と思われるのを承知の上で書きますが、僕は自分の文章の価値が過大に評価されるのが怖いです。文章の価値が過小に評価されるのは悲しい場合はあっても怖くはありません。馬鹿と思われるのも怖くない (もし回復不可能なほど馬鹿をさらしたら切り捨てるつもりで、変名でサイトを運営しているのですから)。でも、文章の価値が過大に評価されたらと思うと、怖くて今にもサイトを閉鎖したくなります。それでも現にサイトを閉鎖していない理由は、僕のことを知ってほしいという願望、誰かの役に立つかもしれないという希望、そして読者がこのサイトの文章を無批判に受け入れることはないだろうという楽観 (信頼?) です。

 文章を公開してアドレスを公表し、検索エンジンからもアクセスできるようにしている以上、僕の文章をどんな人が読むか、僕にはまったく知る由もありません。誰も読まない可能性もあるけれど、それなら少なくとも害はないので最悪の事態は回避できているといってよいでしょう。誰かが読んで考える材料にしてくれたら、それはもう僕としてはとても嬉しい。でも、僕の文章を読んで信じるなどという行為は、書いた僕は想定していないし、望んでいません。

 僕は意図的な嘘は書いていないつもりです。でも、調査不足で間違ったことを書いてしまう可能性はあるし、書いて公開したそばから自分でも「少し印象が違うよなあ」と思う箇所がいくつも出てきています。「最善は尽くしています」などと取り繕うつもりもありません。このウェブサイトは僕にとって趣味でしかないから、僕の時間のごく一部を使ってできることしかしていないし、同じ時間を使うにしたって、例えばこんなセンスのない背景画像を作っている間に少しでも文献を調査したり文章を手直ししたりして、正確なことが読者に伝わる努力をするべきかもしれません。でも、このサイトは僕が僕のために作っている趣味のウェブサイトなのです。他の人にとってどうでもよい部分にこだわって、他の人のためになる部分に時間をかけないのも、僕の勝手だと思って運営しています。だから、このサイトの文章はあなたの心の拠り所には決してならないし、してほしくもありません。

 もちろん、僕が趣味で書いた文章を読むことで、どんな理由であれ誰かが不幸になってほしくはありません。でも、読者が考えた結果不幸になるのであれば、僕は仕方がないと諦めます。もちろん、ご批判やお叱りの声は受け付けていますので、声を上げていただければ改善することはできるかもしれませんが、それすらも保証はできません。一方、読者が信じた結果不幸になるとしたら、それはまったくの想定外の事態です。だから、無責任であることは承知の上で、はっきりお願いしておきます。

 「フルーツチョコレートパフェ」を信じないでください。

2006 年 11 月 18 日公開。著者: fcp / このサイトについて