実録ドラマ『どういたしまして』

煽り

 言葉の持つ意味を鋭く問い直す問題作。

登場人物

店員: コンビニエンスストアの店員。男。

fcp: ただの人。男。

本文

夜、コンビニエンスストア。レジに店員が一人いるほかに店内には誰もいない。自動ドアが開き、 fcp がコンビニエンスストアに入る。

店員 いらっしゃいませ。

fcp、無言でパンが並んでいる棚に向かい、菓子パンを一つ手に取ってレジに向かう。菓子パンをカウンターに置き、財布を取り出す。店員が菓子パンを手に取る。

店員 ありがとうございます。

店員、レジで菓子パンのバーコードを読み取る。

店員 ありがとうございます、 105 円になります。

fcp、財布から五百円玉と十円玉を 1 枚ずつ出してカウンターに置く。店員、それを受け取る。

店員 ありがとうございます、 510 円からお預かりします。

店員、レジに金額を打ち込む。

店員 (レジから釣り銭を取り出しながら) ありがとうございます、 405 円とレシートのお返しになります。

店員、 fcp に百円玉 4 枚と五円玉 1 枚とレシートを差し出す。

fcp (釣り銭とレシートを受け取りながら) どうも。

店員 ありがとうございます。

fcp、釣り銭を財布に入れて財布をしまいながら店の出口に向かう。自動ドアが開く。

店員 ありがとうございます。

fcp、店の外に出る。

2007 年 1 月 3 日公開。著者: fcp / このサイトについて